教職実践演習（中・高）

科目名	教職実践演習（中・高）
教員名	吉田　和夫
単位数	2	学年	4	開講区分	文理学部
科目群	コース科目
学期	後期	履修区分	必修

授業テーマ	演習により教師や指導者としての主体的な力量を形成する。担当するテーマに対し、ねらいを明確にして、構想を立て、報告・発表・運営のための準備・実践を行い、最期に全体を振り返り報告する。これにより「成すことにより学ぶ」ことにより、自らの主体性及び教師あるいは指導者としての資質・能力（思考・判断・表現の力）を高める。
授業のねらい・到達目標	学校教育で実際に活用できる、授業設力計、単元計画及び学習指導案作成力、視聴覚教材の活用力、発問や板書等の授業運営力を伸ばす。これまでの学修成果を振り返り、教育実習等に役立つ、授業に即した課題への対応や演習への準備や実践力を育成する。教育実習や学校現場での体験を踏まえ、各担当のテーマについて、十分に調べ、知識や技能を高める。自らの授業や報告を振り返り、教科経営等全般について、仲間とのディスカッションを通して主体的な力量の形成を図る。
授業の方法	演習形式による授業。ゲストスピーカー等を呼び、発表や報告など、演習や授業運営力などを評価してもらうことがある。学校における実際の体験や活動を対象化し、より良い授業経営について検討する。授業内での発表・実践に対して、レポート、ポートフォリオ、プレゼンテーションなどの作成を求める。
履修条件	教職もしくは指導者として、教育や人材（人財）育成に関わることに興味がある学生。どの職場においても、後進の育成は喫緊の課題となることから、真摯に学ぶ姿勢や態度を求める。担当分野の発表について、事前に十分予習をすること。また、授業には可能な限り出席すること。成績は出席状況、課題への正対度、担当者としての事前の準備、受講者として主体的に学ぶ態度、そして、最期の振り返りプレゼンによって決定することから、それらを了解の上、受講すること。
事前学修・事後学修，授業計画コメント	第1回目のオリエンテーションで、各自の分担（テーマ）について決定する予定。その分担に基づき、担当者として、報告・発表・協議・振り返りの準備を行うこと。この演習は各自が相互に各項目の担当となり、他の学生をリードすることが望ましい。また、各学生は担当者となる学生のリードや進行の基で、学習者として相互に自らの思考力・判断力・表現力を高め、該当項目についての力量を高める努力をする。このプロセスにより、相互に自らの教師あるいは指導者としての資質や能力を高めること。この教職演習ではそのような過程の中で、相互にお互いを高め合うことができるよう、組織・運営したいと考えるので、よろしくご協力をお願いしたい。

授業計画
1	オリエンテーションと各回ごとのテーマ（項目）の担当者を決める。教育実習に臨む心構えや振り返りの指導。また、事前準備・事後報告等の確認。授業における予習としての教材研究、単元設計、カリキュラムデザインの必要性と授業設計の実際について、今後の取組に資するよう、概要を話す。
2	教科と各分野のカリキュラムデザイン（１）　学校経営と教科等の経営の関係
3	教科と各分野のカリキュラムデザイン（２）　教科経営と学級経営の関係
4	教科と各分野のカリキュラムデザイン（３）　特別活動と特別の教科道徳の意義と機能
5	教科と各分野のカリキュラムデザイン（４）　教科横断型授業と総合的な学習の時間の可能性や課題
6	単元指導計画の作成（１）各教科での年間指導計画の作成
7	単元指導計画の作成（２）単元の目標・ねらいと毎時の授業との関係
8	指導案の作成と授業（１）単元指導計画と指導案　様式の実際
9	指導案の作成と授業（２）授業全体の構造と過程　授業のねらいと目標・評価
10	指導案の作成と授業（３）導入の創意・開発・工夫・改善　ねらいの明確化と授業の方向性
11	指導案の作成と授業（４）展開の創意・開発・工夫・改善（１）学習活動と評価及び指導上の留意点の関係
12	指導案の作成と授業（５）展開の創意・開発・工夫・改善（２）ＩＣＴの活用やデジタル化の推進と留意点
13	指導案の作成と授業（５）振り返りとまとめの意義と価値　ねらいに応じた評価（自己・相互・教師他）
14	授業を振り返って学んだこと　各自のプレゼンテーションと議論（１）
15	授業を振り返って学んだこと　各自のプレゼンテーションと議論（２）

その他
教科書	吉田和夫・稲井達也　責任編集・監修『アクティブ・ラーニングの理論と実際に関する知見を得る（『主体的・対話的で深い学びを促す中学校・高校国語科の授業デザイン　アクティブ・ラーニングの理論と実践』）』学文社 2016年第１版本書はアクティブ・ラーニングについての汎用的なりろにゃ実践を含んでいますが、あくまでも国語科及び英語教育に関する教科書となります。他に各教科についいて、新学習指導要領（総則・特別活動・特別の教科道徳・総合的な学習の時間及び各教科）とその解説を教科書として用います。（一部市販されていますが、文部科学省のＨＰに掲載されていますので、ネットで読むことができます。
参考書	吉田和夫・稲井達也　責任編集・監修『これから必要になる読書活動の知見を提供する（『これならできる！楽しい読書活動アニマシオン、ビブリオバトル、ブックトークなど気軽に実践するための事例集』）』学事出版 2015年第２版吉田和夫『人とつながる教師の生き方を示す（なぜ、あの先生は誰からも許されるのか？同僚・上司・子ども・保護者と上手につき合う）』東洋館出版 2013年第４版吉田和夫『新しい学校経営により地域と教師へエンパワーメントする（なぜ、あの学校は活力に満ちているのか？プロジェクト型経営のススメ）』東洋館出版 2015年第４版一般社団法人教育デザイン研究所　編著（代表理事　吉田和夫）『機械を動かすための言語であるプログラミング言語の知見を得る（小学校プログラミング教育がわかる、できる　－子どもが夢中になる各教科の実践－）』 2017 学事出版年これらの著作は講師の考え方の原点であることから、ぜひお読み戴きたい。
成績評価の方法及び基準	レポート(30%)、授業参画度(30%)、担当テーマへの予習・発表・授業運営・振り返り・報告の取組(40%) 演習なので、基本的に担当テーマに関する貢献度や授業への参画状況が中心となる。単に知識や技能を問うことはしないが、演習に対する意欲や態度（主体的に取組む姿勢等）を含む、資質や能力について、振り返りのプレゼンテーションなどの相互評価も含めて、評価対象となる。
オフィスアワー	放課後、学内での質問や協議、相談などの対応を行う。
備考	個別あるいは一斉にＢＢを用いた対応を予定。