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科目名 | 美学演習2 | ||||
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教員名 | 桑原 俊介 | ||||
単位数 | 1 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 哲学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択必修 |
授業テーマ | この演習では、ハイデッガーの『ニーチェ』(1961)、そのの中でも特に美学が主題化される「芸術としての力への意志」を精読します。このテクストは、ニーチェの遺稿である『力への意志』を、ハイデッガーが独自に読解した講義の記録です。ハイデッガーはニーチェを、伝統的な西洋哲学の価値転倒者とみなしますが、同時にそこに西洋形而上学者としてのニーチェの姿を見出します。彼の議論からは、ニーチェのみならずハイデッガーの美学観、さらには両者の哲学観をうかがい知ることができると同時に、古代ギリシア以来の西洋美学・哲学の最も根底にある、知性と感性、存在と生成といった主要概念の歴史的展開を学び知ることもできます。 |
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授業のねらい・到達目標 | ニーチェに関するハイデッガーに独自の観点を、それ以前の一般的なニーチェ像との対比において正確に描き出すこと、さらにはそれを、ハイデッガー自身の哲学的主張、さらには、哲学や美学の主要概念の歴史的展開の内に位置づけて理解することが目標となります。 |
授業の方法 | あらかじめ各回の担当を決め、担当者が作成したレジュメを下敷きとして議論する演習の形式を採ります。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 授業前には、担当者以外も、担当者と同じ形式の予習が課されます。授業後には、授業で暑かった箇所を今一度精読し、予習段階での読みと授業内での読みとの差異を明確化することを試みてください。なお予習・復習は、それぞれ最低2時間とします。 |
授業計画 | |
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1 | イントロダクション:ニーチェ、ハイデッガー、『ニーチェ』の紹介 |
2 | §1〜3:西洋形而上学者としてのニーチェ、『力への意志』の構成 |
3 | §4〜5:価値転倒と力への意志 |
4 | §6〜7:伝統的形而上学における意志概念 |
5 | §8〜10:ニーチェの意志概念 |
6 | §11〜12:哲学の根本問題、芸術についての5つの命題 |
7 | §13:美学の歴史に見られる6つの根本事実 |
8 | §14〜16:美的状態・形式的創造としての陶酔、カントの美 |
9 | §17〜18:偉大な様式、芸術についての5つの命題の根拠づけ |
10 | §19〜20:真理と芸術の間の刺戟的な離間、プラトニズムと実証主義における真理 |
11 | §21:芸術と真理の関係に向けられたプラトンの省察 |
12 | §22:プラトンの『国家』、芸術の真理からの距離 |
13 | §23:プラトンの『パイドロス』篇 |
14 | §24:ニーチェのプラトニズム逆転 |
15 | §25:感性の新解釈と、芸術と真理の間の刺戟的離間 |
その他 | |
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教科書 | マルティン・ハイデッガー(細谷貞雄監訳、杉田泰一・輪田稔訳) 『ニーチェ〈1〉美と永遠回帰 (平凡社ライブラリー)』 平凡社 1997年 第1版 |
参考書 | Martin Heidegger, Nietzsche I, Klett-Cotta (Vormals: Neske), 1961, 1 edition 参考書に関しては授業にて指示する。 |
成績評価の方法及び基準 | レポート(30%)、授業参画度(70%) |
オフィスアワー | 授業終了時 |