東洋史基礎実習２

科目名	東洋史基礎実習２
教員名	須江　隆
単位数	1	学年	2	開講区分	文理学部
科目群	史学科
学期	後期	履修区分	選択必修

授業テーマ	「東洋史」研究の方法を実践的に学ぶ　「東洋史」、特に前近代の漢字文化圏の歴史を研究するにあたって必要となる研究文献の収集法や、個々の研究文献の読解方法及び評価･整理の仕方について実践的に学ぶ。
授業のねらい・到達目標	「東洋史」、特に前近代の漢字文化圏の歴史を研究するにあたって必要となる研究史整理のための能力を高めることができる。　① 研究文献の収集法を理解し、自ら文献の収集を実践できる。　② 研究文献の読解法を理解し、自ら内容を理解することができる。　③ 研究文献を読解したのちのまとめ方を理解し、自ら研究文献を整理することができる。　④ 読解した研究文献を評価する方法を理解し、自ら論評できる。
授業の方法	講義形式と演習形式の併用。各受講者に、講義内容を参考にした上で、共通の研究文献と自らの関心に沿って選んだ研究文献に関する内容と論評を含むレジュメを作成して貰う。後者の研究文献の内容･論評については、授業内で報告して貰い、参加者全員で討論する。
履修条件	東洋史基礎実習１（須江）を履修していることが望ましい。
事前学修・事後学修，授業計画コメント	各受講者が自身で段階的にレジュメⅠ･Ⅱの作成に向けた学修を進めていく必要がある。

授業計画
1	授業ガイダンス　授業の進め方や成績評価の方法などについて説明し、演習担当順を決定する。
2	研究文献の収集･評価法Ⅰ 　研究文献の収集と整理の方法を学ぶ。また研究文献「概括的唐宋時代観」を配付し、レジュメⅠの作成に向けた説明を行う。 [準備]第１回目の授業で配布したプリントの該当箇所を読んでおくこと。
3	研究文献の収集･評価法Ⅱ 　研究文献のまとめ方･レジュメ作成法･評価方法を学ぶ。 [準備]第１回目の授業で配布したプリントの該当箇所を読んでおくこと。
4	中国史の捉え方Ⅰ 　時代を区分して中国史を捉える意味や戦後日本の歴史学界の動向についての解説を行う。 [準備]第3回の授業で配布したプリントの該当箇所を読んでおくこと。
5	中国史の捉え方Ⅱ 　引き続き、戦後日本の歴史学界の動向を解説した上で、中国史におけるいくつかの時代区分論についての説明をする。 [準備]第3回の授業で配布したプリントの該当箇所を読んでおくこと。
6	内藤湖南の唐宋変革論Ⅰ 　研究文献「概括的唐宋時代観」の内容理解に向け、内藤湖南と唐宋変革論に関する解説を行う。 [準備]研究文献「概括的唐宋時代観」を読み進めておくこと。
7	内藤湖南の唐宋変革論Ⅱ 　研究文献「概括的唐宋時代観」の評価方法の説明と内容に関する質疑応答を行う。 [準備]研究文献「概括的唐宋時代観」を読み進めて、疑問点を抽出しておくこと。
8	研究文献読解演習Ⅰ 　各受講者が研究文献リストを提示･説明し、取り上げる研究文献を決定する。 [準備]研究テーマを絞り込み、関連する文献を検索･抽出し、リストを作成しておくこと。
9	研究文献読解演習Ⅱ 　進捗状況の報告と個別指導 [準備]研究文献の内容･論評を報告するための作業を各受講者が進めておくこと。
10	研究文献読解演習Ⅲ 　進捗状況の報告と個別指導 [準備]研究文献の内容･論評を報告するための作業を各受講者が進めておくこと。レジュメⅠを完成させ、提出できるようにしてくること。
11	研究文献読解演習Ⅳ 　研究文献の内容･論評に関する報告と討論 [準備]報告者は、配布用レジュメを用意しておくこと。
12	研究文献読解演習Ⅴ 　研究文献の内容･論評に関する報告と討論 [準備]報告者は、配布用レジュメを用意しておくこと。
13	研究文献読解演習Ⅵ 　研究文献の内容･論評に関する報告と討論 [準備]報告者は、配布用レジュメを用意しておくこと。
14	レジュメⅡの完成版作成に向けたメディア授業　レジュメⅡの完成版作成に関する質疑応答をメディアで行い、レジュメⅡ完成版を電子メールで回収する。 [準備]レジュメⅡを完成させ、電子メールで提出すること。
15	授業の総括と振り返り　レジュメⅡに関する評価とコメントを各受講者に説明する。各受講者は、授業の到達目標の達成度を確認する。 [準備]シラバスで授業の到達目標の確認をし、到達度の自己点検をしておくこと。

その他
教科書	教科書は使用せず、プリントと共通の研究文献をコピーして配付する。各自が取り上げる研究文献については、各受講者に用意してもらう。
参考書	礪波護､岸本美緒､杉山正明編『中国歴史研究入門』名古屋大学出版会 2006年その他の参考書については、必要に応じて授業時に随時紹介する。
成績評価の方法及び基準	レポート(80%)、授業参画度(20%)
オフィスアワー	本授業時間の前後のみ、本館2階の講師室にて可。また、授業内でE-mailアドレスを伝えるので、そちらに連絡して下さい。