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科目名 | 代数学2(含演習) | ||||
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教員名 | 下元 数馬 | ||||
単位数 | 3 | 学年 | 3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 数学科 | ||||
学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 |
授業テーマ | 体論の基礎と方程式論を学習したのちに、ガロア理論について学ぶ。19世紀の数学の華である「5次以上の代数方程式は四則演算と根号を用いて解くことが出来ない」が中心的なテーマとなります。 |
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授業のねらい・到達目標 | 代数学1で学んだ内容と線形代数を知識を用いて体論の基礎を学ぶ。扱う対象は実数や複素数を係数に持つ多項式である。多項式の零点という素朴な対象を通じて、現代数学の最先端で未だに大きな影響を与え続けているガロア理論とは何かについて、具体的な例と計算を通じて明らかにする。3次または4次方程式のガロア群とその構造を詳しく調べ、計算する楽しさから学習内容の理解を深めることを目指したいと思います。 |
授業の方法 | 講義が中心であるが、演習問題を通じて理解を深める。具体的な方程式を通じてガロア群の計算方法を行う。また線形代数の知識も大いに活用します。 |
履修条件 | 前期の代数学1で扱う多項式の取り扱いが基本になります。代数学1を履修していることが望ましい。そして、もちろん代数学序論1, 2 を履修していることが望ましい。(ただし、これらについて、必ずしも単位を取得している必要はない)。この講義はなるべく自立した形態で進めていく予定です。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 予習よりも復習が重要です。講義を聴きながらノートや本の該当する箇所を読み返して、定理や命題の理解を深めて下さい。数学の本の読み方ですが、書かれている内容を理解するためには具体例を作って計算したり、定理の条件を外すと何が起こるのか、自ら実践することが求められます。 |
授業計画 | |
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1 |
ガロア理論誕生まで(カルダノの公式,フェラリの解法) 【準備】特になし。 |
2 |
多項式とイデアル 【準備】教科書1.2節を読んでおくこと。 |
3 |
多項式の既約性 【準備】教科書1.3節を読んでおくこと。 |
4 |
最小多項式の計算 【準備】教科書2.1を読んでおくこと。 |
5 |
体の代数拡大,有限次拡大(まとめ) 【準備】第2~4回までを復習しておくこと。 |
6 |
部分群,ラグランジュの定理の使い方 【準備】参考書「代数の世界」第1章を参照しておくこと。 |
7 |
総合演習問題と解説 【準備】これまでの内容の復習。 |
8 |
授業内中間テストとその解説 【準備】教科書2.4, 2.5参照。 |
9 |
多項式のガロア群と最小分解体の求め方 【準備】教科書2.5, 2.7節を読んでおくこと。 |
10 |
4次方程式のガロア群と中間体の求め方 【準備】教科書2.5, 2.7節を読んでおくこと。 |
11 |
円分拡大体を理解する 【準備】教科書2.6節を読んでおくこと。 |
12 |
5次以上の一般方程式の非可解性 【準備】教科書2.8節を読んでおくこと。 |
13 |
体と作図問題 【準備】教科書2.2節に目と通しておくこと。 |
14 | 質疑応答(第1回から第13回までの講義内容に関する質疑応答とフィードバックを行う) |
15 |
まとめと授業内最終テスト 【準備】半年間で学習した内容を良く復習しておくこと。 |
その他 | |
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教科書 | 渡辺敬一 『環と体 (数学の考え方)』 朝倉書店 2002年 第1版 この本では体とガロア理論について触れており、その先にある可換環論への入門としても非常に優れています。 |
参考書 | 渡辺敬一・草場公邦 『代数の世界 (すうがくぶっくす 13)』 朝倉書店 2012年 第2版 『代数の世界』は密度の濃い良い本です。ガロア理論以外の内容も豊富です。『環と体』で理解できない事柄があれば参考にすると良いでしょう。 |
成績評価の方法及び基準 | 授業内テスト(70%)、授業参画度(30%) テストは全部で中間試験と期末試験の2回を予定しています。これ以外に演習問題を出したり課題提出という形態を考えています。 |
オフィスアワー | 皆さんと相談して最初の授業に時間帯を決めます。また質問は歓迎です。 |
備考 | 皆さんが大学で数学を学んだ証として「ガロア理論を理解した」という達成感を得て欲しいと思います。人生で直面する問題は直ぐには解答が見つからないものばかりですが、数学の勉強を通じて粘り強く考え抜く姿勢を見につけて欲しいと願っています。 |