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平成28年度以降入学者 | 社会思想の基礎 | ||||
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教員名 | 松岡 雅裕 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2・3 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 社会学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業テーマ | 社会学的発想の源ともいうべき「社会思想(および社会学思想)」の基礎を学びます。 社会思想(および社会学思想)の基礎を学ぶことによって、「社会学的な問題意識」を育んで行こう。 |
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授業のねらい・到達目標 | この授業は、つぎの3部構成によって成り立っています。 第1部:社会思想の初期展開過程をたどっていくと、やがてそれが「近代資本主義」という一つの社会体制の正当化にたどり着いていった経緯が見て取れます。この点を、ホッブスやロックの社会契約思想、アダム・スミスに代表される自由主義経済思想、およびヘーゲルの国家共同体論のなかに探ります。 第2部:近代資本主義の問題点を最もシビアに指摘したマルクス主義思想の展開過程を探ります。 第3部:現代の資本主義社会がもたらす生活様式(生産労働や消費)、またそこに要請される倫理的問題を社会思想の現代的な展開のなかに探ります。 |
授業の方法 | 講義形式が中心となりますが、たんに社会思想の基本的エッセンスを述べるにとどまらず、それらが現代に与えた影響、そして何よりもそこから現代社会がいかに読み取れるのか、またいかなる解決の道筋を教えてくれるのか言及したいと思います。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 高校時代に使用した『倫理』『政治・経済』『現代社会』(公民科目)の教科書や資料集は結構役立ちます。取り上げる思想家に関する予備知識を事前学習する場合や事後学習等に活用してください。 |
授業計画 | |
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1 | 講義テーマとスケジュールの解説(社会思想の持つ重要性の認識。3部構成からなる授業内容の概略) |
2 | 問題提起としての英国市民革命と資本主義社会の勃興(ホッブスの社会契約思想、およびJ.ロックのピューリタニズム的私有財産制) |
3 | 古典派経済学は何をもたらしたか(アダム・スミスの『道徳感情論』と『国富論』を中心に) |
4 | 資本主義体制のなかの調和的市民社会像(カント、フィヒテ、ヘーゲル等ドイツ観念論の系譜と弁証法的国家共同体論) |
5 | マルクス思想・史的唯物論の登場(なぜ、マルクスとエンゲルスは労働と私有財産制に着目したのか) |
6 | 資本主義社会における疎外・物象化・イデオロギー現象(マルクス思想の遺産) |
7 | 資本主義の発展段階説(レーニンの帝国主義論と宇野弘蔵・大内力の国家独占資本主義論から読み取れるもの) |
8 | 資本主義社会における隠れた支配形態(グラムシのヘゲモニー論、マルクーゼの抑圧的寛容論、アドルノの文化産業論) |
9 | 資本主義が暗示する生活様式1(生産・労働活動に関するヴェーバーとD.ベルの見解) |
10 | 資本主義が暗示する生活様式2(消費社会に関するリースマンとボードリヤールの見解) |
11 | 資本主義社会における倫理的要請1(ケインズの福祉国家論と、これに反発するハイエクのネオ・リベラリズム) |
12 | 資本主義社会における倫理的要請2(ロールズの分配正義論、およびギデンズのグローバリゼーション論) |
13 | 資本主義社会の残された今日的課題 |
14 | 学習理解度の確認と振り返り |
15 | 補足と総括的討論・質疑応答 |
その他 | |
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教科書 | なし。 |
参考書 | 松岡雅裕ほか 『行為、構造、文化の社会学』 学文社 他の重要な古典やその良質な解説書等は、授業中に指示します。 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(70%)、授業参画度(30%) |
オフィスアワー | 社会学科松岡雅裕研究室。原則水・木・金曜日。 |
備考 | 本講義は、大衆社会の諸問題を取り扱う後期開講の「社会思想の展開」と相互に密接な関連をもっています。併せて受講することが望ましいです。 また、本講義の理解をサポートするために、松岡担当の総合教育科目「思想と文化2(前期開講)」を併せて受講することを薦めます。 |