文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 国文学科 > 現代文学講義1
日本大学ロゴ

現代文学講義1

このページを印刷する

科目名 現代文学講義1
教員名 武内 佳代
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 国文学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業テーマ 現代文学の深層に触れる
授業のねらい・到達目標 本講義では、1960年代から2000年代にかけて発表された小説作品を取り上げ、愛と喪失の物語に隠された「もう一つの物語」に関する分析作業を通して、愛に歓喜し、喪失に涙する単純な(つまらない)読み取りではなく、現代小説の深層に触れるような読解を行い、小説作品の読解に必要となる多様な方法を学ぶ。
授業の方法 講義形式で進める。なお、授業では適宜視聴覚資料を利用する。また、授業内容に関するレビューシートを小課題として課す場合もある。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 必ず事前に授業で扱う文学作品を熟読し、自分なりの読解を行ってくる。また、一つの作品について講義を終えるごとに、コメントペーパーを書いてもらう。
授業計画
1 「文学」とは何か?(ガイダンス)
【準備】シラバスを読んでくること
2 金井美恵子「兎」(1)―肉食と殺害に隠されたもの
【準備】「兎」を読んで感想を書いてくること
3 金井美恵子「兎」(2)―少女の物語から「私」の物語へ
【準備】「兎」の語りについて考えてくること
4 村上春樹文学の文体と表現―ようこそ春樹ワールドへ!
【準備】村上春樹について調べてみること
5 村上春樹『ノルウェイの森』(1)―ハルキストV.S.フェミニスト
【準備】村上春樹『ノルウェイの森』上・下巻を読んでくること
6 村上春樹『ノルウェイの森』(2)―男同士の絆と女同士の絆
【準備】直子はなぜ自殺したのか?を考えてくること
7 村上春樹『ノルウェイの森』(3)-語る/騙る女
【準備】ホモソーシャリティについて説明できるようにしてくること
8 村上春樹『ノルウェイの森』(4)―映画との比較
【準備】『ノルウェイの森』を再読してくること
9 川上弘美『センセイの鞄』(1)―〈恋愛〉とは何か
【準備】『センセイの鞄』を読んでくること
10 川上弘美『センセイの鞄』(2)―男女の距離の物語
【準備】女性の労働と結婚について考えてくること
11 桐野夏生『I’m sorry, mama.』(1)―その女、凶暴につき。
【準備】『I’m sorry, mama.』を読んでくること
12 桐野夏生『I’m sorry, mama.』(2)―〈母性〉の無化、〈父〉の不在
【準備】I’m sorry, mama.』を再読してくること
13 大江健三郎「空の怪物アグイー」(1)―不条理な暴力と赦しという問題
【準備】「空の怪物アグイー」を読んでくること
14 大江健三郎「空の怪物アグイー」(2)―さよなら、アグイー
【準備】結末の解釈について考えてくること
15 これまでの復習・解説を行い授業の理解を深める
その他
教科書 村上春樹 『ノルウェイの森 上・下』 講談社文庫 2004年
川上弘美 『センセイの鞄』 文春文庫 2004年
桐野夏生 『I'm sorry, mama.』 集英社文庫 2007年
大江健三郎 『空の怪物アグイー』 新潮文庫・ 改版 1972年
長編小説・中編小説については文庫本を各自購入して読んでおくこと。金井美恵子の「兎」は教員が用意する。
授業ではプリント教材を配布する。
参考書 授業の中で適宜紹介する。
成績評価の方法及び基準 平常点(30%)、レポート(50%)、授業参画度(20%)
授業中に課すレビューシートの参加度(内容についての採点を含む)が授業参画度の基準となる。
オフィスアワー 水曜4限と木曜3限、7号館4階武内研究室。質問等がある場合は、事前にメールで予約すること。メールアドレスは授業で知らせる。

このページのトップ