文理学部シラバスTOP > 文理学部 > 哲学科 > 哲学基礎講読1
日本大学ロゴ

哲学基礎講読1

このページを印刷する

科目名
平成28年度以降入学者
哲学基礎講読1
科目名
平成27年度以前入学者
哲学基礎講読1
教員名 瀧田 寧
単位数    1 学年 1・2 開講区分 文理学部
科目群 哲学科
学期 前期 履修区分 選択必修
授業テーマ デカルトの『方法序説』を読む―西洋近代哲学の出発点をたずねて
授業のねらい・到達目標 現代の私たちが受け入れている考え方の多くが,17 世紀以降の西洋で発展した学問に依拠していることを考えると,その学問の前提となる思考法や人間観を学ぶことは重要であると言える。この授業では,17 世紀ヨーロッパを代表する哲学者の一人であるルネ・デカルトの『方法序説』を読解しながら,そこに見いだされる思考方法や人間観を考察し,それを自分なりに説明できるようになることを目標とする。
授業の方法 講読の授業なので,まずは受講生の皆さん一人ひとりに,テキストを音読していただく。  
ただし,テキストは一読して直ちに理解できるものではないので,講師の方でも同じ文章を繰り返し読みながら,解説を加える。  
また,3回目~12回目と15回目の授業後には,「コメント」を書いていただく。
この授業を受講するにあたって必要なのは,哲学書との格闘を通じて,そこから何か,自分が考えてみようと思うようなテーマを見つけ出そうという意欲である。授業後のコメントには,その意欲を示していただく。
事前学修・事後学修,授業計画コメント ・デカルトの『方法序説』については,事前にその概要だけでもつかんでおくこと。
・授業後のコメントに記入した内容については,自分でもメモを取っておいて,自ら調べたり確認したりすることを通じて,自分なりに考察を深めておくこと。
・準備学習で使用する哲学史の概説書等については,必要に応じて授業の中で紹介していく。
授業計画
1 ガイダンス(授業の方法・計画等の説明)
[準備]シラバスを熟読し,自分の興味や関心と合う内容かどうか,この授業の方法を受け入れることができるかどうか,よく考えておくこと。
2 17世紀前半の西洋哲学・思想の流れを概観する(プリントを配布する)。
[準備]哲学史の概説書等により,17世紀前半の哲学・思想史についてある程度のイメージをつかんでおくこと。
3 デカルト哲学の概略を説明する(この回から教科書を用いる)。
[準備]教科書に収録されている『哲学の原理』の中の「著者から仏訳者にあてた手紙」を読んでおくこと。
4 『方法序説』第 1 部(前半)
[準備]第1部を通読し,特に前半については繰り返し読んでおくこと。
5 『方法序説』第 1 部(後半)
[準備]第1部をもう一度通読し,今度は特に後半について繰り返し読んでおくこと。
6 『方法序説』第 2 部(前半)
[準備]第2部を通読し,特に前半については繰り返し読んでおくこと。
7 『方法序説』第 2 部(後半)
[準備]第2部をもう一度通読し,今度は特に後半について繰り返し読んでおくこと。
8 『方法序説』第 3 部
[準備]第3部を通読しておくこと。
9 『方法序説』第 4 部
[準備]第4部を通読しておくこと。
10 『方法序説』第4部の内容を、補足プリントを用いてさらに詳しく考察する。
[準備]第4部の特に授業で取り上げた範囲を,もう一度よく読んでおくこと。
11 『方法序説』第 5 部
[準備]第5部を通読しておくこと。
12 『方法序説』第5部の内容を、補足プリントを用いてさらに詳しく考察する。
[準備]第5部の特に授業で取り上げた範囲を,もう一度よく読んでおくこと。
13 授業内試験と解説
[準備]教科書や配布プリント(試験範囲に関わるもの)を読み返し,気が付いた点をメモして自分なりの考察を深めておくこと。
14 課題学習
[準備]前回の授業で説明した課題の意味を理解して,テーマに沿ったレポートを作成すること。
15 まとめ
[準備]授業で取り上げた範囲以外のデカルトの著作の中から,自分が関心を持てそうなものを探して,部分的にでもよいので目を通しておくこと。
その他
教科書 野田又夫・井上庄七・水野和久・神野慧一郎訳 『デカルト 方法序説ほか (中公クラシックス W9)』 中央公論新社 2013年 第8版
参考書 授業の中で紹介する。
成績評価の方法及び基準 平常点(50%)、授業内テスト(50%)
3回目~12回目と15回目の授業後には,出席者にコメント用紙を配布する。(ただし,大幅な遅刻者は除く。以下の「備考」を参照。)
各回の授業後に指定するテーマと行数とで書かれたコメントだけを,「平常点」の採点の対象とする。
テーマと行数との基準をクリアーしたコメントは,次に,「授業の方法」欄に書いたような意欲が示されているか,といった基準で採点される。
したがってコメントには,各回の学びを,自らの「次」なるステップにつなげようとする意欲を示していただく必要がある。これらの基準を満たしていないコメントは,減点する。
「平常点」は,教室に存在していることを示すだけの「出席点」とは異なるので,十分に注意すること。
オフィスアワー 授業終了時,教室にて受け付ける。
備考 「平常点」の対象となるコメントは,受講生自身の問題意識を整理するために書いていただくものである。
授業の進め方等に関しては,コメント用紙に記入せず,オフィスアワーに直接相談に来ること。
また,コメントは質問票ではないので、授業中に浮かんだ疑問は自ら図書館等で調べるか,講師に直接聞きに来ること。
なおコメントは,各回の授業内容全体を踏まえて書いていただくものなので,大幅に遅刻した者には,用紙を配布しないことがある。

このページのトップ