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| 平成27年度以前入学者 | 代数学2(含演習) | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 教員名 | 泊 昌孝 | ||||
| 単位数 | 3 | 学年 | 3 | 開講区分 | 
                  文理学部
                   (他学部生相互履修可)  | 
              
| 科目群 | 数学科 | ||||
| 学期 | 後期 | 履修区分 | 選択 | ||
| 授業テーマ | 体論の基礎、方程式論、ガロア理論の基本定理と応用。 「5次方程式は代数的に解くことができない。」という主張はどういうことか? ガロアが作りだした群と体の美しい理論であるガロア理論への入門を試みる.  | 
              
|---|---|
| 授業のねらい・到達目標 | 前期の代数学1で学んだ多項式の取り扱いや、抽象的な代数学を基礎として、代数学の頂点であるガロア理論を学ぶことによって、これまで学んできた代数学の意義について理解する。特に線形代数学の知識がガロア理論の理解には欠かせません。ガロア理論の先には可換環論、代数幾何学、数論、表現論といった広大な数学の世界が見えてきます。具体的には、1変数の体上の多項式の集まりは非常に良い構造を持つことを理解する。ガロア理論を使いこなすには群論に対する理解が必要である。 これらを踏まえた上で,次数の低い多項式のガロア群を具体的に計算しガロア理論が何かを理解する。対応する中間体を求めることができるようになることが到達目標である.  | 
              
| 授業の方法 | 講義形式を中心におこなうが、1/3程度の時間を理解を確認する為の演習にもあてる。授業内期末テスト以外に中間テストを1回程度おこない、諸君の理解を深めるようにする。 | 
| 履修条件 | 前期の代数学1で扱う多項式の取り扱いが基本になります。代数学1を履修していることが望ましい。そして、もちろん代数学序論1, 2 を履修していることが望ましい。(ただし、これらについて、必ずしも単位を取得している必要はない)。この講義はなるべく自立した形態で進めていく予定です。 | 
| 事前学修・事後学修,授業計画コメント | 予習よりも復習が大切です。与えられた多項式のガロア群を求めるために必要な計算をたくさん行って欲しい. 授業内でも行うが,より発展的な学習も支援する.数学の学習は一歩一歩、山を登る作業にも似ており時として苦しく感じることもあるかもしれません。そういう時は一度、本を閉じて休憩をとり、その後に再び本を読み進めると良いでしょう。  | 
              
| 授業計画 | |
|---|---|
| 1 | 
                  ガロア理論誕生まで(カルダノの公式,フェラリの解法) 【準備】特になし  | 
              
| 2 | 
                  多項式論1:多項式とイデアル 【準備】教科書1.2節を読んでおくこと.  | 
              
| 3 | 
                  多項式論2:多項式の既約性 【準備】教科書1.3節を読んでおくこと.  | 
              
| 4 | 
                  体論1:最小多項式の計算,タワー型定理. 【準備】教科書2.1を読んでおくこと.  | 
              
| 5 | 
                  体論2:体の代数拡大,有限次拡大(まとめ). 【準備】第2~4回までを復習しておくこと.  | 
              
| 6 | 
                  群論1:部分群,ラグランジェの定理の使い方. 【準備】参考書「代数の世界」第1章を参照しておくこと.  | 
              
| 7 | 
                  体論3:多項式のガロア群と最小分解体の求め方. 【準備】教科書2.3節参照.  | 
              
| 8 | 
                  授業内中間テスト、と、 体論4:ガロア理論の基本定理を理解する. 【準備】教科書2.4, 2.5参照  | 
              
| 9 | 
                  体論5:3次方程式のガロア群と中間体の求め方. 【準備】教科書2.5, 2.7節を読んでおくこと.  | 
              
| 10 | 
                  体論6:4次方程式のガロア群と中間体の求め方. 【準備】教科書2.5, 2.7節を読んでおくこと.  | 
              
| 11 | 
                  体論7:円分拡大体を理解する. 【準備】教科書2.6節を読んでおくこと.  | 
              
| 12 | 
                  群論2,体論8:5次以上の一般方程式の非可解性 【準備】教科書2.8節を読んでおくこと.  | 
              
| 13 | 
                  体と作図問題 【準備】教科書2.2節に目と通しておくこと.  | 
              
| 14 | 
                  自宅課題演習(レポート作成) 【準備】これまでの内容を復習しておくこと.  | 
              
| 15 | 
                  まとめ、補遺、振り返り、授業内最終テスト 【準備】半年間で学習した内容を良く復習しておくこと.  | 
              
| その他 | |
|---|---|
| 教科書 | 渡辺敬一 『環と体  (数学の考え方)』 朝倉書店 2002年 第1版 この本では体とガロア理論について触れており、その先にある可換環論への入門としても非常に良い本である。  | 
              
| 参考書 | 渡辺敬一・草場公邦  『代数の世界 (すうがくぶっくす 13)』 朝倉書店 2012年 第2版 「代数の世界」は密度の濃い良い本です。ガロア理論以外の内容も豊富です。  | 
              
| 成績評価の方法及び基準 | 平常点(15%)、レポート(10%)、授業内テスト(60%)、授業参画度(15%) テストは全部で2回を予定しています。出席をとります。演習への真剣な取り組みを授業参画度として評価します。場合によって、理解度確認の為のレポートを最終的に考えておりますが、進行具合により、テスト2回のみでレポートを行わないことがあります(その場合、上記のレポート分の比率は、授業内テスト70%になると考えて下さい)。  | 
              
| オフィスアワー | 皆さんと相談して最初の授業に時間帯を決めます。また質問は歓迎です。 その他、数学科研究室にて執務中に個別に相談に対応します。  | 
              
| 備考 | 私自信何度も講義して参って、その都度違った感動を覚える理論です。諸君にその一端が伝わるよう頑張ります。 皆さんには大学でガロア理論を学んだと胸を張って言えることを願って講義を進めます。  |