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社会福祉学特別講義1

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平成28年度以前入学者 社会福祉学特別講義1
教員名 長谷川 敏彦
単位数    2 学年 3・4 開講区分 文理学部
科目群 社会福祉学科
学期 集中 履修区分 選択
授業テーマ 社会福祉の概念、社会保障制度の現状や発達の歴史を把握し、その未来のために社会福祉の原理を考察する
授業のねらい・到達目標 人口遷移を経て、50年で全く違う国になる21世紀の日本では、平均寿命40歳代の19世紀の近代西洋で発達した従来の社会福祉の考え方はなじまない。本コースでは従来の社会福祉の考え方を、形成の歴史と思想を辿ることにより相対化し、日本や非西洋社会での考え方の歴史を振り返ることにより21世紀社会での、社会福祉の理論的根拠を追求する
授業の方法 座学を中心とし、各講義のテーマに対応したワークショップで課題を理解する。映像や、実際に使われた貨幣などに触れ、時代を実感する。主要な課題については各自考察し宿題としてレポートする
事前学修・事後学修,授業計画コメント 未来の社会保障を構想したい人、社会福祉の原理を考えたい人考えたことのある人の参加を歓迎する
授業計画
1 (社会福祉の基礎理論を探求する) 全コースの解説、社会福祉とその関連概念について考えて、整理する、そして日本の超高齢社会の姿を学ぶ
2 (ケアを人類史から考える) 人口遷移、生存転換の視点から近代の終焉を捉え、人生の後半を第2トラックをどう支えあうかを考える
3 (社会福祉てなんだろう?) 「人のしあわせてなんだろう」「人は何のために生きてるのだろう」「どうすれば人を支えることができるのか」についてみんなで考える
4 (れからのケア、健康、死について考える) 人生第1トラックと第2トラックでの、健康概念、死生観、をケアサイクル論の観点から考える
5 (西洋の社会福祉史を戦争、産業、国家から辿る) 近現代の歴史、とりわけ近代国家の成立と福祉の関係を学ぶ
6 (西洋の社会福祉史を文化、社会、思想から辿る) 社会福祉の目的、それを支える思想,尊厳概念を、人権思想や社会思想の発展に基づいて考える
7 (家族てなんだろう?) 性・生殖・労働と家族の役割について文化間の相違、歴史的変遷を辿る
8 (新たな家族像を模索する) 公共圏とと親密圏、近代国民国家と家族の関係、婚姻制度の変遷を捉えることにより、今崩壊しつつある家族の未来を構想する
9 (土地所有と共同体、生産とリスクについて考える)古代帝国、権門体制、幕藩体制、近代国民国家までのの歴史を追いそれぞれの生産体制、市場経済、の変遷を検証し、そのリスクヘッジの方法について日本、中国、西洋の違いを分析する
10 (人の繋がりについて考える)進化の過程で人はどのようにつながってきたか、そして社会の成立後、メディアを介してどのように繋がってきたか、日本、中国、西洋の違いを比較検討する。
11 (日本の社会福祉史をたどる) 社会福祉の目的、それを支える思想を、日本の社会思想の発展に基づいて考える
12 (アジアと世界の社会保障をみる) 日本に続く東アジア、東南アジア、その他の途上国の社会福祉の現状を社会保障活動をとうしてレビューする
13 (諸領域の役割と関係について考える) 3学、公衆衛生学、医学、社会福祉学の目的を想定し、その関係を考察し、諸専門家の役割分担を考える
14 (総括) 全コースを総括し未来の社会保障を展望する
15 予備日
その他
教科書 吉田久一 『新・日本社会事業の歴史』 勁草書房 2004年
吉田久一、岡田英己子 『社会福祉思想史入門』 勁草書房 2009年
朴光駿 『社会福祉の思想と歴史 魔女裁判から福祉国家の選択まで』 ミネルヴァ書房 2004年
参考書 高田実,中野智世編 『近代ヨーロッパの探求⑮福祉』 ミネルヴァ書房 2012年
高岡裕之 『総戦力体制と「福祉国家」―戦時期日本の「社会改革」構想』 岩波書店 2011年
イエネリック、ブトミー 『人権宣言論争』 みすず書房 1995年
小峰敦編 『福祉の経済思想家たち』 ナカニシヤ出版 2010年
片山杜秀 『未完のファシズム』 新潮社 2012年
池田敬正 『日本における社会福祉のあゆみ』 法律文化社 1994年
日本仏教社会福祉学会 『仏教社会福祉入門』 法蔵館 2014年
広井良典 『ケアとは何だろうか 領域の壁を越えて』 ミネルヴァ書房
川越修 『社会国家の生成 20世紀社会とナチズム』 岩波書店 2004年
稲葉陽二 『ソーシャル・キャピタル入門 独立から絆へ』 中央公論新社 2011年
筒井淳也 『親密性の社会学』 世界思想社 2008年
李蓮花 『東アジアにおける後発近代化と社会政策』 ミネルヴァ書房 2011年
上村泰裕 『福祉のアジア 国際比較から政策構想へ』 名古屋大学出版会 2015年
成績評価の方法及び基準 レポート(50%)、授業参画度(50%)
本コースは知識の伝達を目的としません。それぞれのテーマを理解しそれに対する各自の考えをまとめてもらうことを目的とします。したがって出席と考えをまとめたレポートを中心に評価します
オフィスアワー 16:10~17:10
場所は教室か講師控室
授業中に連絡する

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