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国際法1

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科目名
平成28年度入学者
国際法1
科目名
平成27年度以前入学者
国際法1
教員名 菊池 肇哉
単位数    2 学年 1~4 開講区分 文理学部
科目群 総合教育科目
学期 前期 履修区分 選択
授業テーマ 国際法の役割
授業のねらい・到達目標 国際法の基礎知識を用いて、国際社会における諸問題を法的判断の能力を養う。

さまざまな国際政治の事象を国際法の視点で分析できる力を培うことを目標とする。
授業の方法 授業の内容を理解できるように適切な学習の目標を設定し、事前に配布された資料を予習する。
履修条件 授業中の私語、飲食、携帯電話の使用を厳禁する。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業の内容を理解できるように適切な学習の目標を設定し、事前に配布された資料をしっかりと予習する。
授業計画
1 国際法とは何か? 国際法は法か実定道徳か?
どのような場合に国際法は問題となるのか?
法とは何か?国際社会における上位権力の不存在、処罰の不存在
ICJ国際法裁判所=両当事者国が望まないかぎり訴訟係属しない
アメリカなど力の強い国家が、国連の勧告や国際法を無視しても処罰できる国家が存在しない
2 法源構造全体から見た国際法の位置づけ
法源とは何か?成文法ius scriptaと不文法ius non scripta
自然法概念=目に見えないが時代や地域に関係なく人類全体に妥当する法律がある。
法理学 主権者命令説 ベンサム
慣習法や国際法は「まがい物の法mock law」であり、「sham law似非の法」である。
ius cogens強行法規
3 国際法と国内法の関係 砂川事件
法段階説
憲法、条約、法律、命令、処分
国家の機関、政府、元首、外交使節
条約と国内における批准ratification 大使、公使の意味
4 国際法は西洋的価値観の押し付けか?
イスラム法=シャーリアは国際法規範も内包
西洋による世界侵略と国際法
無主物先取の理論と新世界の侵略 セプルベダにおけるアリストテレスの自然的奴隷の概念
非キリスト教徒は主権者になれない=無主地なので侵略
主権者不答責の原理とピノシェ事件判決
5 国際法の歴史 I
15世紀以降の大航海時代
ヨーロッパ白人諸国による世界中の植民地化=交易と略奪戦争
法とは法実行+法学者の見解である?
国際法の歴史:カノン法、キリスト教道徳神学から実定国際法へ
ビトリア、ジェンティーリ、スアレス、グロティウス
6 国際法の歴史II
ius gentium諸民族の法からinternational law国際法へ
領域的国民的国家間の成立
国家主権の概念 グロティウス『戦争と平和の法』
自然法学派と近世国際法の成立
7 国際法の法源 I
一般的慣行と慣習国際法 慣習と慣習法はどう違うか?
法確信とは? 国際社会 「社会あるところに法あり。」
8 国際法の法源 II
条約 「Pacta sunt servanda.合意は守られるべきである。」
ILC国際法委員会による国際法の法典化
9 国際法の法源 III
その他の法源
(1)法の一般原則
(2)国際裁判所の判決
(3)国際機構の決議
(4)一方的行為
10 国際法の主体
(1)国家と国家主権
明治期日本の不平等条約
西洋文明国以外は国家ではないのか? 
人道的介入humanitarian interventionは許されるべきか? アメリカ、グァンダナモ基地におけるイスラム兵の拷問
国家承認 台湾と交わした条約は破っても国際法上処罰されないのか?
(2)人民
(3)国際機構、超国家、EU?
もはや、国家の時代ではないのか?EUと移民問題 二速度欧州
(4)個人、企業、NGO
国際裁判所における私人の当事者適格
11 国際法における国家
国家承認とその手続:ミャンマーにおける武装勢力や台湾
自決権
国家承継 ドイツの例
12 条約法各論 I
条約の締結
条約の留保
13 学習の確認
14 条約法各論II
条約の解釈と適用
条約の無効及び終了
15 総括
その他
教科書 『国際法 (有斐閣Sシリーズ)』 有斐閣 2014年 第5版
成績評価の方法及び基準 試験(60%)、平常点(10%)、授業内テスト(10%)、授業参画度(20%)
オフィスアワー ガイダンスで知らせる

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