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科目名
平成28年度入学者
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科目名
平成27年度以前入学者
民俗文化論
教員名 斎藤 弘美
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 社会学科
学期 後期 履修区分 選択
授業テーマ <カミ・オニ・ヒトの民俗文化論>
多くの日本人が自分は「無宗教」と考えている。しかし正月は初詣に行き、受験生は天神参りをして絵馬を奉納する。何かしらのお守りを持つ人も多い。お彼岸やお盆には習慣としてお墓参りに行き、家には神棚や仏壇がある。一方でなぜか葬式は仏教、結婚式は教会、子供が生まれるとお宮参りに行く日本人。
実は「宗教」は持たなくても「神様は信じている」=すなわち「信仰」は持っているのが多くの日本人であり、これは古くからの民俗文化であるということがいえる。
最近人気のauのCMに出てくる「鬼ちゃん」は愛されキャラであるが、本来は恐ろしい存在であるはずの鬼がなぜ愛されキャラになるのか。
オニの正体が実はカミであることを解き明かしつつ、日本人のカミ観念を探る。
授業のねらい・到達目標 民俗学は「発見」の学問であり、「あたりまえを疑う」ことから始まる。
自分たちの日常生活に無意識に組み込まれているカミという存在に気づくよう、民俗学的感性を磨いていく。
日本が1年で最もカミに溢れる年末年始を含む後期ならではの実体験を通して、現代人とカミの関係を考える。
さらに最終的にはカミを通して知る日本人の世界観を理解できるようにしたい。
授業の方法 講義形式で進めるが、講義を聴くことで湧いてきた疑問には、毎回、質問票に答える形で双方向授業を行う。
また、理解を助けるためにビデオやDVDの視聴も適宜入れていく。
実際に民俗を体験し、考えることも大切なので、授業の最後にレポートの提出を求める。
授業で最も大切なのは「気づく」「考える」習慣。これを身につけられるよう重要な項目については繰り返し触れていく。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 授業中の板書は要点項目のみ記載するので、事後学修で必ずノートを整理し、復習しておくこと。
事前学修として、前回までの履修内容を確認し、次の授業の理解に備えること。
授業終了時に提出するリアクションペーパーの質問については次の授業で答えていくが、当然それについても授業の一環であると認識しておく。
授業計画
1 「神も仏も世間的」 ~ カミが溢れる日本社会
2 八百万の神に出会う
3 クリスマスもハロウィンも日本の祭り
4 カミが降臨して祭りは始まる
5 オニが主役の祭り ~奥三河の「花祭り」
6 河童も天狗もカミのうち ~ 姿の見えないカミと付き合う
7 異形のカミ ~ 「宝子・福子」の民俗
8 「鬼のような顔」と表現されたガイジン ~ 本当のペリーの顔は?
9 ムラ境のカミと民俗 ~ 日本人のウチとソト
10 カミとタマ ~ 守ってくれるカミと祟るカミ
11 正月はなぜめでたい? ~ 最大のハレに登場する歳神
12 豆まきから恵方まきへ ~ 厄年・厄払いの民俗の変化と不変
13 講義内容の整理・授業内試験と解説(1)
14 講義内容の整理・授業内試験と解説(2)
15 まとめ~現代社会とカミ「民俗の変化と不変」
その他
教科書 なし
参考書 必要に応じて授業中に指示、または資料を配布する
成績評価の方法及び基準 平常点(10%)、レポート(35%)、授業内テスト(35%)、授業参画度(20%)
第13回もしくは第14回に授業内試験を行う
オフィスアワー 非常勤講師室、授業の前後
備考 過去、または今年度に民俗学1または2を受講していることが望ましい

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