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科目名 平成28年度入学者 |
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科目名 平成27年度以前入学者 |
感情心理学 | ||||
教員名 | 遠藤 利彦 | ||||
単位数 | 2 | 学年 | 2~4 | 開講区分 | 文理学部 |
科目群 | 心理学科 | ||||
学期 | 前期 | 履修区分 | 選択 |
授業テーマ | 人は、日々、泣き、笑い、おびえ、また怒りながら生活を営んでいる。人の日常から、こうした感情を切り離して考えることはできない。しかしながら、つい最近まで、感情は、どちらかと言えば、非合理・無秩序なるもの(人の理性をかき乱すもの)として扱われ、必ずしも十分な心理学的検討を施されてこなかったと言える。本講義では、感情研究の最先端の知見に基づきながら、従来、優勢であった非合理・無秩序なるものとしての感情観を見直し、その本来の(生物学的および心理社会的)機能や生起メカニズムなどについて、学際的見地から幅広く考察を行うことにしたい。また、感情の神経生理学的基礎についても概説し、特にその欠損や病変がいかなる心理的機能不全に通じ得るかを見ることにより、感情の本質的重要性ならびに進化論的意味などに関しても深く考究したいと考える。さらに、感情の起源と発達、および感情が子どもの他の領域の発達に対していかなる意味を有するのかについても、近年の感情的知性に関わる諸議論なども踏まえつつ、言及することにしたい(時間にゆとりがあれば、政治・経済学、社会学、コンピュータ・サイエンス、ロボット工学などにおける感情研究の展開についても取り上げたい)。 |
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授業のねらい・到達目標 | 心理学の新しい可能性を切り開くための最先端の知識と感性を身につける。特に近年、進展の著しい感情研究の領域において、学際的視点から、新しい研究の可能性を探る。 |
授業の方法 | 基本的に講義形式で授業を行う。 |
事前学修・事後学修,授業計画コメント | 可能な限り紹介する文献等に予め目を通しておくこと。また、授業でふれた内容に関して、事後、自身の日常生活に関連づけて考えてみること。 |
授業計画 | |
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1 | 感情とは何か?:感情の定義と感情観の変遷 |
2 | 感情の機能性と合理性①:感情の個人「内」機能 |
3 | 感情の機能性と合理性②:感情の個人「間」機能 |
4 | 社会性を紡ぐ感情:社会的感情と自己意識的感情 |
5 | 両刃の剣としての感情:合理性と非合理性の間 |
6 | 感情の生起メカニズム①:認知的評価と感情 |
7 | 感情の生起メカニズム②:身体的基盤・神経生理学的基盤 |
8 | 感情の起源と発達①:社会的感性から拓かれる発達 |
9 | 感情の起源と発達②:感情の発達プロセスとその機序 |
10 | 感情の起源と発達③:アタッチメントとパーソナリティ |
11 | 感情の病理・感情と病理 |
12 | 感情と進化:「ヒト」における感情の本性 |
13 | 感情と文化:「人間」における感情の本性 |
14 | 感情的知性:感情に対する賢さ・感情に潜む賢さ |
15 | 総括と展望:感情への統合的アプローチ |
その他 | |
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教科書 | ディラン・エヴァンズ著・遠藤利彦訳 『感情 (一冊でわかる)』 岩波書店 2005年 |
参考書 | 箱田裕司・遠藤利彦編著 『本当のかしこさとは何か-感情知性(EI)を育む心理学 (心理学叢書(日本心理学会監修))』 誠信書房 2015年 遠藤利彦著 『「情の理」論-情動の合理性をめぐる心理学的考究』 東京大学出版会 2013年 遠藤利彦・石井佑可子・佐久間路子編著 『よくわかる情動発達』 ミネルヴァ書房 2014年 |
成績評価の方法及び基準 | 試験(50%)、平常点(30%)、授業参画度(20%) |
オフィスアワー | 本授業終了後、本館2階の講義室にて20分 |