ドイツ文学演習８

科目名	ドイツ文学演習８
教員名	大羅　志保子
単位数	1	学年	3･4	開講区分	文理学部
科目群	ドイツ文学科
学期	後期	履修区分	選択必修

授業テーマ	二重の愛の物語―ペーター・ヘーニッシュの小説『モーティマーとモリー嬢』における愛の行方
授業のねらい・到達目標	1943年ウィーン生まれの作家 P.ヘーニッシュの最新作『モーティマーとモリー嬢』(Peter Henisch: "Mortimer & Miss Molly" 2013)は、小説のタイトル名である二人の男女と、その二人の愛の軌跡を訪ねて、年に一度イタリアの小さな町で逢瀬を重ねるトリノ出身の医学生マルコとウィーン出身の美術史家ユーリアとの二重の愛の物語である。終戦間近い1944年、一人のアメリカ人兵士がトスカナの小村にパラシュートで空から降り立つ。その場所たるやイギリス人女性モリー嬢の部屋の窓辺であった。モリーは彼をドイツ駐留軍兵士からかくまってやることになる。そうして芽生えた二人の愛の物語を、30年後、老人となったモーティマーが、たまたま知り合いになったマルコとユーリアに語る。しかしその翌日老人は突然姿を消し、若い二人の男女は自ら老人の物語の軌跡を辿ることになる。読みやすい筆致で描かれたこの二重の愛の行方を辿りながら、ドイツ語独特の表現を体得するのが本授業の目標です。
授業の方法	初回ガイダンス時、そのあとは授業の進行状況に応じて適宜、教材をプリント配布します。受講者は毎回必ず「充分な下調べをして（テキストの音読練習、語句や文法事項を丹念に調べ、説明・使用できるようにする、内容の大まかな把握など）」授業に臨んでください。その前提のもと、なるべく多くの人に発表してもらいます。発表者以外の受講生も全員、質問に答えるという形で授業に参加してもらいます。
履修条件	学科の履修規定による

授業計画
1	ガイダンス：　後期授業内容概説並びに前期授業で扱った箇所のあらすじ紹介
2	5-1: All diese Jahre... Im Rückblick darauf schrumpften die Zeiten, in denen sie nicht in San Vito gewesen waren, zu bloßen Zwischenzeiten.
3	5-2: Wie etwa damals, als Marco doch nach Wien kam.
4	5-6: Einmal trafen Marco und Julia einander in Paris.
5	6-1: Doch dann kam der Sommer, in dem es auch in San Vito schiefging.
6	6-8: Und dabei ließ sich alles ganz harmlos an.
7	6-12: Und dann war sie schon auf dem Bahnhof und löste ein Ticket.
8	7-1: Eines Abends Anfang August 1999, zwischen 18 und 19 Uhr, klingelte in Julias psychologischer Praxis in der Wiener Spittelberggasse das Telefon.
9	7-4: Es hatte sich ja auch sonst einiges verändert.
10	7-8: Vorausgesetzt, dass die Geschichte sich wirklich so zugetragen hatte.
11	8-1: In den nächsten Tagen taten sie sich viel in der Umgebung um.
12	8-3: Zwei Tage vor der Sonnenfinsternis wurde Marco nervös.
13	授業内試験（1）
14	授業内試験（2）
15	試験の解説と補足

その他
成績評価の方法及び基準	授業内テスト(60%)、授業参画度(40%) 第13回もしくは第14回に授業内試験を行う。
オフィスアワー	ドイツ文学科事務室に申し出てもらい、面談日を決めます。