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漢文学1 (中国)

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科目名 漢文学1 (中国)
教員名 石村 貴博
単位数    2 学年 2~4 開講区分 文理学部
(他学部生相互履修可)
科目群 国文学科
学期 前期 履修区分 選択
授業テーマ 漢文名作選
授業のねらい・到達目標 名作の誉れ高い漢詩文を味わいながら読み、漢詩文を読解する力や基礎知識を身に身に付けることを目標とする。読解力においては、返り点、送り仮名の付いた漢文を正確に書き下し文にし、口語訳できるようになることを目標とし、基礎知識においては中国文学、思想の特徴や、漢文が日本に与えた影響について理解すること、漢文を読むうえで必要となる工具書(漢文を読むための道具となる本)や参考文献を覚えることを目標とする。
授業の方法 講読作品の解説と読解を中心に展開してゆく。作品読解においては、できるかぎり多くの学生を指名して、学生の返答をもとにすすめてゆく。読解力は学生自身が読まなければ身につかないからである。
事前学修・事後学修,授業計画コメント 必ず予習してくること。漢和辞典を引きながら、講読作品の書き下し文、口語訳を作成すること。
授業計画
1 ガイダンス
漢詩(1)孟浩然「春暁」…漢文を作った人たちの生活
2 漢詩(2)王維「送元二使安西」と李白「送孟浩然之広陵」…「友情文学」と「愛情文学」
3 漢詩(3)王維「九月九日憶山東兄弟」…中国の年中行事と日本
4 漢詩(4)白居易「八月十五日禁中独直、対月憶元九」…中国文学が日本文学に与えた影響
5 漢詩(5)白居易「売炭翁」と杜甫「石壕吏」…中国文学の社会性。「新楽府運動」
6 思想(1)『論語』における「仁」(1)「己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」
7 思想(2)『論語』における「仁」(2)「己に克ちて礼に復るを仁と為す」
8 思想(3)『論語』における「君子」(1)「四海の内、皆兄弟なり」
9 思想(4)『論語』における「君子」(2)「君子固より窮す」
10 思想(5)『老子』の「無為自然」「柔弱」
11 散文(1)『史記』「管晏列伝」(晏子の御)…「紀伝体」(列伝体)と「編年体」
12 散文(2)韓愈「雑説」其四(千里の馬)(1)…韓愈の生涯と「雑説」の関連作品
13 散文(2)韓愈「雑説」其四(千里の馬)(2)…「古文復興運動」について
14 散文(4)『捜神記』巻十五「河間郡男女」…「志怪小説」と「伝奇小説」
15 講義内容の総括
その他
教科書 田部井文雄・菅野禮行・江連隆・土屋泰男 『社会人のための漢詩漢文小百科』 大修館書店 1990年 第1版
全国高等学校国語教育研究連合会 『必携 新明説漢文ノート』 尚文出版 2010年 第2版
講義時は以上二冊に加えて、漢和辞典が必携である。『新字源』(角川書店)か『全訳漢辞海』(三省堂)をお勧めする。
なお、『必携新明説漢文ノート』を三号館一階で購入する際、かならず「解答」も受け取ること。
参考書 前野直彬 『中国文学序説』 東京大学出版会 1982年 第1版
前野直彬 編 『中国文学史』 東京大学出版会 1975年 第1版
松原朗・佐藤浩一・児島弘一郎 『教養のための中国古典文学史』 研文出版 2009年 第1版
藤野岩友編・大矢根文次郎・西岡弘・佐藤一郎・浅野通有著 『中国文学小事典 (中国文化全書8)』 高文堂出版 1982年 第1版
『中国文学序説』は中国文学の特徴について平易に概説されている。
文学史二冊は現在もっとも普及している中国文学史である。
『中国文学小事典』はコンパクトだが内容が充実している。
成績評価の方法及び基準 平常点(30%)、レポート(70%)
出席回数が全講義回数の三分の二を下回る場合は、単位を認定しない。
平常点は講義に取り組む姿勢、課題の提出、コメントシートの内容などによって総合的に判断する。
オフィスアワー 講義の前後。

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